鸚鵡小町(おおむこまち)
TV観能です。(2006/5/21の録画)
金剛流
豊嶋 三千春(てしまみちはる)
福王 茂十郎(ふくおうしげじゅうろう)
ほか(敬称略)
京都・金剛能楽堂
横浜能楽堂館長
山崎 有一郎氏による解説
93歳には見えません。若い!
老女は、能の中では難しいもの。
演者も還暦を過ぎ、かなりの芸歴を積まないと、家元のお許しが出ない。
昔は、一年に一曲、出るか出ないか。
いわゆる三老女、老女ものを全曲演じてはいけない、
あの世へは一つだけを持っていくんだ、とのこと。
能の老女物
- 姥捨
- 桧垣
- 卒塔婆小町
- 鸚鵡小町
- 関寺小町
小町物が、金剛流では、三老女として、重く扱われる。
卒塔婆小町が、他の流儀でも、老女物のくし、まずこれを、らしい。
鸚鵡、いわゆる、鸚鵡返し。
返歌を、ほとんど元から変えずにすること。
舞台は、大津そば、旧・関寺町あたり、とのこと。
老女自体が動かないものなので、動かないところでどう動くか、が見所らしい。
舞は、通常、放物線を描く(だんだん上がっていって、最高まで行くと、すとんと落ちる)が、
老女物は、たどたどしく行き、いつの間にかへたる。
二段目の下ろし?、、、一度休息(くたびれて休む)というものがある。
ワキ、鸚鵡小町では、勅旨。
シテを誘い出すだけでなく、品格等も求められる役となっている、らしい。
笛方、光田 洋一(みつだよういち)
小鼓、荒木 賀光(あらきがこう)
大鼓、石井 喜彦(いしいよしひこ)
後見から先は、すみません。パスです。
いやー、素晴らしい。
老女とみゆる舞の所作に、つややかさを感じ、もう、なんと表現してよいやら。
いろいろなものを見る側に託す。
それを強く感じましたね。
ビデオ録画したので、また見ようっと。