あなたの眠気は健康ですか?

いえ、真面目なネタです。
Newton、2006年6月号より。


過眠症、ナルコレプシーを取り上げた記事です。
ちなみに、それ以外は、

なんてものがあるようで。


なんとなく、それ以外から。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に喉が塞がるなどで、呼吸ができなくなり、
その結果、苦しくなって眠りが浅くなる病気。
夜間に眠れないため、日中に眠気を感じることになる。
大きないびきを繰り返すなどの症状がある。

うつ病性の過眠症

うつ病の場合、基本的な症状は不眠症だが、
人によっては過眠症になる。
夜間に充分な睡眠を取っても、日中に眠気を感じたり、
やる気が出なかったりする。

睡眠・覚醒のリズム障害

夜間に不眠を、日中に過眠を経験する。
海外旅行をしたときの「時差ぼけ」のような状態。
病気によって、体内時計のリズムに以上をきたし、
通常の生活リズムとずれてしまった場合におきる。


ってことらしいです。
で、こっからが、記事のナルコレプシー(narcolepsy)

名前は

ギリシャ語で「睡眠」を意味する「ナルコ」と
「発作」を意味する「レプシー」が語源。

どんな症状?

夜更かししたつもりもなく、疲れてもいない。
それなのに、日中に何度も睡魔に襲われ、さからうことができない。
日中の猛烈な眠気、気持ちが高ぶると、力が抜ける発作、
寝入りばなに見る幻覚、金縛りなどが主症状。


退屈な授業で眠くなる、なんてのではなく、
授業をしている先生が、話している最中に眠ってしまう
くらいの抵抗し難い睡魔だそうな。
しかも、何度も襲ってくる。
眠りに陥っても短時間で目がさめるが、2〜3時間でまたひどく眠くなる。


発症の7〜8割は、13〜14歳。
日本人の600人に一人、くらいらしい。

特徴

眠気

猛烈な眠気

情動脱力発作(カタプレキシー)

嬉しい時、驚いたとき、怒る時など感情が高ぶると、
体を支える筋肉の力が突然抜ける。
軽度は、ひざの力が抜ける、ほほが緩むくらい。
重度は、立つこともできなくなるらしい。
こうした発作は、数秒〜数分で回復し、
その後は何事もなかったように振舞える。


睡眠発作との大きな違いは、意識があること。
発作で倒れる時も、「ああ、倒れているな」と自覚できる。
ナルコレプシー患者全てに見られるわけではないが、
発作が見られる人の大部分は、ナルコレプシーらしい。

入眠時幻覚

寝入りばなに「現実と区別のできないようなリアリティのある夢」を見る。
ナルコレプシーでは、就寝していきなりレム睡眠になることがある。
この時、脳はまだ睡眠状態でないことから、夢がリアルになる。

睡眠麻痺

入眠時のレム睡眠で、体を動かそうとしても、
筋肉が弛緩して、動かないことがある。
これが、睡眠麻痺。いわゆる、金縛り。

中途覚醒

また、ナルコレプシー患者の場合、夜間の睡眠時にむしろ
「目が覚めやすい」という特徴も。

原因は?

オレキシン」の欠損。2000年に明らかに。
ナルコレプシー患者の場合、90%以上の割合でオレキシンが検出されない。

オレキシンとは?

睡眠中枢と覚醒中枢は、お互いに牽制している。
オレキシンは、覚醒中枢に肩入れし、覚醒状態で固定させるはたらきがある。
オレキシンがないため、覚醒状態で固定せず、簡単に睡眠と覚醒を繰り返す。
日中でも睡魔に襲われ、夜中は頻繁に目が覚める。


なお、オレキシンは、情動(喜怒哀楽)や、体内時計、
さらに、レプチンやグルコース、すなわちお腹が減っても、分泌される。
お腹が減ると目が覚めるわけですね。

遺伝性?

ではないようです。
後天的なもので、環境的な要因というのが、現在の有力な説らしい。
ナルコレプシー患者に、ナルコレプシー患者がいる確率は、
5%くらい、とのこと。

目安は?

寝床に入って、いつも8分以内に眠り始める、というのは一つの所見とのこと。
(疲労困憊や睡眠不足の時は除く)
また、情動脱力発作の有無も重要。
疑いがある場合は、専門医へ。
治療は可能、とのこと。




ふーむ。
『Newton』やはり面白いなぁ。
年間購読するかのぅ。