狂言劇場その壱(DVD)

観ました!
あまり表現する言葉を持ち合わせてないので、単純に、
よいです。


野村万作氏の「川上」が極めて良い。
萬斎氏は、凛としたものを感じ所作が気持ち良いのですが、
万作氏には、円さ・深さを感じますね。
経験・技術の差なんでしょうねぇ。


残念なのは、やはり映像、ということ。
演劇のDVDを見てもよく思うのですが、カメラワークがね。
「川上」は、動きが場面転換を表すものなので、カメラワークの邪魔は少ないですが、
(というか、カメラワークにより、普段は見られないところが見られるのでしょうけど)
「三番叟*1」は痛い、、、。
角度を変えられてしまうと、舞の流れが分断されてしまう、、、。
それに、アップのタイミングなんかも、そこが見たいワケじゃない、ということも。
もちろん、アップのお陰で、はっきり見えて嬉しい、ということもあるけどね。
理想的には、いくつかのアングルをDVDに詰めて欲しいですけど、ま、容量の都合もありますしね。


まあ、それに舞台はやはり、生を見てなんぼ。
DVDでは、空気までは伝えてくれないですからね。
生を見た後に、自分の記憶を喚起するため、DVDを見るのは良いケド、DVDだけでは、イマイチです。
(いや、改めて言いますが、楽しかったですよ。ただ、もっと!!!という思いがある、ということ)


しばしは、これで楽しみましょうぞ。
「川上」「鎌腹」は、純粋に楽しめますし、「三番叟」は「能楽囃子」と同様に音を楽しんでも良い。


舞の流れ、と言えば、以前、親戚の結婚式で、フラを見た。(ハワイのダンスですな)
日本代表メンバーに選ばれたほどの人で、その芸術性の高さに感動した記憶がある。
一連の流れの中に、感じるものが生まれる、と初めて思った時でもある。
能楽の舞も、同じように感じますね。
指先の動き、足の運び、視線、全てに表情を感じますねぇ。
なんにしても、心を動かすこと、それが大事。

*1:「三番三」としてたの修正。略字表記かと思ってたのですが、大蔵流のみの表記のようなので。「狂言ハンドブック―「狂言」のすべてがわかる小事典」より。しかし、どうやったら「叟」出るの?